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近畿生コン関連協議会

独占連載「偽装労組」

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

連帯ユニオン関生支部の正体を暴く。

  1. Vol.14 泉本組問題3

2020.03.16

Vol.14 泉本組問題3

「労働者を売る」「労働組合を売る」――。<連帯>(関生支部)が、いかに労働組合の仮面をかぶった<偽装労組>であるか、その正体を前回に引き続き<泉本組問題>の経過を通じあきらかにしたい。

前回、<連帯>を脱退した6人の泉本組組合員が単位組合を結成し、不当労働行為を2003年9月8日、大阪南労働基準監督署(以下、労基署)に、泉本組の不当労働行為を告発したものの、同労基署が拒否。同月12日、泉本組は組合員に雇用保険被保険者保険離職票を送り付け、その理由を<事業縮小の為>としていた。しかし、組合員6人の署名捺印が、泉本組によって勝手に書き込まれていたことがわかった。このため泉本組は阿倍野公共職業安定所より厳重注意を受けた。こうしたことから、組合員は<泉本組>と<連帯>との<和解合意書の不存在>などを泉本組に通知したところまで書いた。

連帯、<和解合意書>提示せず

同年9月17日、7人の組合員のうち連帯に残ったS組合員が、連帯事務所で250万円の和解金を受け取った。しかし、S組合員には<和解合意書>を提示せず、また、署名捺印を求められることはなかった。同月24日、S以外の組合員は連帯に対して<和解合意書>の提示と経過説明を求め、同月26日、連帯から<通知書>が届いた。だが、<和解書>も提示されず経過説明もない<抗議文>だった。このため同月28日、再度武建一委員長宛で送付したが、以降、<和解書>の提示も何の回答もなかった。

労基署が泉本組に求めた、トラックのタコメーターと業務日誌の提出について、当初は保管していると言っていたが、後に労基署にタコメーターは紛失したと申し出た。これは時間外就労違反を逃れるためだった。さらに、労基署が紛失は「一年保管義務違反になる」と伝えると、同年10月8日、泉本組はなんと運輸局に赴き<廃業届>を出した。組合員は同日、武委員長に、連帯が泉本組から受け取った和解金の総額開示を改めて求める文書を送付した。同月14日、泉本組が過去に、建築基準法で定めた専任技術者及び監理者の配置義務に違反ししたことを組合側が提起し、対話を求めたが、直前の同月9日、建設業の<廃業届>を大阪府建設課に提出していたことがわかった。同月15日、泉本組は2つの会社を清算した。

組合は<連帯>からの和解金受け取り拒否

10月25日午後7時30分頃、連帯から錦戸財政部長、柳副委員長、武谷執行委員(いずれも当時)が、組合員の和解金の受け取りを求めて泉本組分会にやってきた。それに対して、泉本組分会は、「それは(連帯が)背任横領罪等の刑事告訴を逃れるためのものであり、和解金は連帯を脱退した後の出来事であることから、連帯から直接受け取るべきものではない」として、受け取りを拒否し、泉本組に返却するよう求めた。だが、連帯は「それはできない」と答えた。組合員は同月26日、連帯が組合員に和解金を渡そうとした事実を証拠として残すため、泉本組と連帯の武委員長宛てに<趣意書>を送付した。

同月27日、泉本組から組合員宛てに<通知書>が届いた。それによると、同月26日、組合員が連帯からの和解金を拒否したことに関連して、泉本組が連帯より、その和解金の返金を受けたことから、改めて組合員への和解金振り込みを通知。同時に雇用関係を終了し、円満退社となっていた。その根拠とし2003年8月30日付の<合意書>(別紙・協定書)を上げていた。しかし、泉本組からの<通知書>には<合意書>(協定書)は添付されていなかった。泉本組も連帯も当事者である組合員に<合意書>を開示しないなど、よほどやましいことがあったのだろう。それはのちにあきらかになる。

10月27日の泉本組の<通知書>に対して、同月29日、組合員は今後正式におこなう<和解合意書>締結時の、一時金として受領する旨の通知と、以前から求めている、連帯との<和解合意書>の開示と組合員との交渉を求めた。同月31日、「弱い立場にある組合員が、連帯に労働条件の改善を求めたが、(連帯は)組織力を持ちながら、自ら利益を求めた結果、泉本組分会の組合員らの望みは何一つ解決しなかったが、組合員の決意で」、泉本組の不法行為を大阪府労働監督署に告訴した。しかし、この告訴は、泉本組問題シリーズの第1回目で紹介したしたとおり、泉本組と連帯の、2003年8月30日付の<合意書>を根拠に棄却された。泉本組と連帯が、組合員に隠し通した疑惑の<和解合意書>を、あらためて今回紹介する。

泉本組と関生支部の間で結ばれた<協定書>のコピー

泉本組と武委員長が<解決金500万円>の密約

そして、なぜ、連帯が泉本組の組合員を解雇することに積極的に協力したのか、その裏切りの証拠もあきらかとなった。泉本組と連帯の武委員長との間で、500万円を連帯の口座に解決金として支払う<確認書>が、同じ8月30日付で結ばれていたのである。泉本組と連帯の出来レースだったのである。なぜ、連帯が組合員に対する解決金を、要求額の半額以下に切り下げることに固執した理由が、お分かりいただけたと思う。改めて言うが、連帯の取り分をより多くするためである。そうして生みだした500万円の解決金の<確認書>の最後に、「会社と組合は、本確認書を公表しない事とする」とある。やましいカネだからこそ隠したのである。まさに、「労働者を売り、組合をつぶす」ことで、解決金なる<裏金>を受け取ることをビジネスとする<偽装労組>・連帯(関生支部)の正体を示す事例の一つである。

次回は、現在進行中の<関生支部>幹部らによる威力業務妨害事件の状況をあきらかにしたい。

泉本組から関生支部へ支払われた500万円の証拠となる<確認書>のコピー

※記事をより読みやすくする目的で、偽装労組Vol.4から、強調の意味での「 」や、新たに登場する会社名については、2回目以降の(株)表記を省略しています。

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