KURSレポート
KURSや仲間の活動情報をタイムリーに。
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2024.12.13
今年もKURS(近畿生コン関連協議会)・KLWS(関西労供労組協議会)の、一年間の活動や状況などを総括する時期がやってきた。
2024年11月30日(土)、KURSとKLWSの執行部、そして各団体に加盟する労供労組の代表らが、建交労関西支部(全日本建設交運一般労働組合関西支部。以下、建交労)会館2階ホール(大阪市淀川区)に集合。<KURS・KLWS第7回総会>は、今総会議長に選出されたKURSの藤川拓事務局次長の議事進行のもと、KLWSの松居順一郎議長、KURSの寺岡正幸議長の挨拶に続き、KURSの岡元貞道事務局長による議案の提起がはじまった。
内容は、今年度の<セメント生コン業界の動向>から<近畿地区各地区協同組合の動向>、<24年春闘の到達点>、<今後の課題><25年春闘の情勢について>など、次項の<もくじ>のとおりだ。詳しくは各労組代表が持ち帰った<近畿生コン関連協議会(KURS)・関西労供労組協議会(KLWS)第7回総会議案>をご参照いただきたい。
岡元氏の議案提起の中で特に印象に残ったのは、今後の検討課題のひとつとして挙げられた<相互扶助に基づくネットワークへ>というテーマだ。これは最も重要であり、また最も難しいテーマと言える。
KURS・KLWSは共闘体制になって6年になるが、まだまだ各単組での考え方が基本だ。また労供労組間での格差も生じているという。そのため今後は、この格差をなくし生コンの安定供給体制を確立する目的で、相互扶助の考え方に基づく<需給調整機能システム>の構築をめざす、というものだ。またこれに関連して、両幹事会代表による検討委員会を設置。さらに相互扶助の考え方により、将来的にKURS・KLWSの財政は、各加盟労組がそれぞれ分担金を出し合ってその分担金によって賄いたいとの思いも語られた。
詳しくは後の記載を見てほしいが、このテーマでは進め方等について労組代表から質問や意見が出され、一朝一夕にはいかないことは明確だ。しかし、いずれにしても重要なテーマであることに違いはないため、少しずつでも進めていきたい。具体的なカタチになるのは、まだまだ先になるとは思うが、その構築の過程はKURS・KLWSの結束をより強くして、我々の組織がさらに大きくなるための確実な第一歩となるはずだ。
最後に各労組側から意見や質問、要望などが述べられた。
各代表からは賃上げの達成状況報告や誘導員配置の問題など目の前の課題。オーナー会における企業内組合と労供の認識・対応の違い、輸送ネットワーク(集中配車システム)構築など今後の課題に関する認識の確認、未組織ドライバーの組織化の問題、厚労省からのヒアリングの話題、バラセメントの単価に関する問題などなど、様々なテーマでの発言があった。その中で特に気になったのが、女性ドライバーが現場で受けたパワハラ(プラントとは直接関係はない)とその際の対応に関する報告があり、改めて業界内の労働環境改善の難しさを実感した。
これらの意見に対しては、岡元氏から「今後、我々はもっと結束していかないとあかんのですが、今、皆さんが言われたように、その前段に様々な課題や矛盾点も確かにある。我々がまとまっていくためには、今やっていることを、できるところから一つひとつ積み上げていくことが大切。もちろんネットワークの構築とかハードルは高い課題もあるけど、少しずつでも乗り越えていきたい。特にネットワーク構築に関しては、僕は目標は高く持ちたいという思いが強いので、ほんとうは総会までに素案を出したかったんですが、やはり11団体にもそれぞれ歴史があって、どんな仕組みで組織運営をしているか等を把握せなあかんので、今回は申し訳ないけど間に合わなかった。議案で検討委員会をつくると提起したのは、皆の意見を聞きながら民主的に進めたいということ。とにかく今はただ、このようにしたい!という思い、趣旨として理解していただいて、少しずつでも皆で前へ進めていきたい。完全のものでなくても、25年春闘までに、もう少し考え方がまとまれば状況を報告できるので、次の幹事会でも議論できるようにしたい。
あと、いろんなことを理由にして賃上げが遅れている会社については、こちらから何らかのカタチで対策を検討していかなあかんと思います。それと、先ほど言われたパワハラの問題については、詫びを入れたから良いということではなく、こういうことが二度と起こらないようにすることが重要なので、報告書をもらい次第、関係者に徹底してもらうように発信していきます。
今回の議案は、まだまだ皆さんに納得のいくものにはなっていなかったかもしれませんが、今日の意見を取り入れて、第7回総会の議案をより高めていけるように、また今後の幹事会で活かしていけるように、皆さんのご協力をお願いしたい」と、答弁を締めくくり、参加者全員の拍手をもって承認された。
KURS・KLWSは、理由もなく声を上げることはしないが、間違っていることは間違っているとキチンと意見を言う団体だ。前述のパワハラの問題についても、労働者がより働きやすい環境に改善されるよう、労使が話し合って正しい対応をしていきたい。
参加者からの意見に対応した後は、KURSの本多裕重副議長が閉会の挨拶を行い、最後に次期幹事会の役員を選定して2024年度の<KURS・KLWS第7回総会>は終了した。
閉会後は懇親会(会費制)を開催。各労組代表が互いに酒を酌み交わし、大いに語り、そして笑い、親交を深めた。