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生コン業界の仕事や暮らしに役立つ情報をくわしく。

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  1. 暑中期のコンクリート製造・運搬に要注意

2019.04.10

暑中期のコンクリート製造・運搬に要注意

近年、夏季に猛暑となる大阪地域では、皆さんの職場でも、生コンクリートの製造・運搬に関する対策を講じているのではないでしょうか(図1)。そんな暑中コンクリート工事における対策のベースとなっているのが〈暑中コンクリート工事における対策マニュアル(以下、初版マニュアル)〉です。産学多くの人々が関わり、気の遠くなるようなデータを元につくられています。そのマニュアルの概要についてご紹介します。

暑い大阪に、35℃超えでも適応できる対策を

暑中期、極暑期とは?

  • 「暑中期」日平均気温の平均値が25.0℃を超える期間
  • 「極暑期(ごくしょき)」暑中期のうち、日平均気温の平均値が27℃を超える(27.5℃以上)期間

2018年近畿2府4県で調べた荷卸し時のコンクリート温度の実態。全データの15%が35℃超。
図1. 暑中期における荷卸し時のコンクリート温度測定結果(普通ポルトランドセメント)

初版マニュアルは、荷卸し時のコンクリート温度が、35℃以上になる場合に取るべき対策をまとめたもので、2009年に、夏場のコンクリート工事の過酷な環境を危惧した、日本建築学会近畿支部材料・施工部会と、大阪広域生コンクリート協同組合が、〈暑中コンクリート対策検討委員会(以降、同委員会)〉を設置、実機実験を繰り返して、2013年に発行したものだ。

しかし年々進む地球温暖化に対し、継続して研究を進めていた同委員会では、2018年に暑中期をベースに極暑期を前提とした改訂版〈暑中コンクリート工事における対策マニュアル2018(以降、改定版マニュアル)〉を発行した。これは、荷卸し時のコンクリート温度が35℃を超えて38℃に達しても、適切な対応を講じれば、35℃以下の場合と同じ品質を確保できることを示している。

その情報を関係者が共有し、活用できるよう、2019年3月7日、大阪科学技術センターにおいて『〈暑中コンクリート工事における対策マニュアル2018〉改定報告会』を開催した。

改定版マニュアルは、大阪広域生コンクリート協同組合をはじめ、大阪兵庫生コンクリート工業組合、和歌山県生コンクリート工業組合、奈良県生コンクリート工業組合などの多くの工場で実機実験が行われ、その結果をベースにまとめられている。

詳しくは『暑中コンクリート工事における対策マニュアル2018改定報告会』にまとめている。

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